「私の読書室」
 簡単にいってしまえば、最近読んだ本の読書感想文です。
 夏休みの宿題なんかに、読書感想文ってありましたよね。学生の時は嫌いだったなあ、読書感想文。「感じたことをそのまま書きなさい」なんて言われて、「何も感じなかった」って正直に書いたら怒られるもんなあ。
 それが今じゃあ頼まれもしないのに、読んだ本の感想や感じたことをブログに書いたりしています。このページは、私のブログ記事の中から、本の感想だけをまとめたものです。

*作家名の50音順に並んでいます。
「指を切る女」
池永陽:著
小説現代に掲載された短編を4つ集めたものです。「指を切る女」だけ、少し趣が違っています。
 最初の3編は、心の中にいろんな問題を抱えた女性の話が女性の視点から描かれ、微に入り細に入った心理描写が、時に不可解な女性の心の動きを描き出しています。

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「池袋ウエストゲートパーク」
石田衣良:著
 ドラマになっていたんですね。まったく知りませんでした。ドラマを見ないもので。でも、ドラマにしたくなるようなストーリーですね。
 石田衣良のデビュー作で、平成9年の第36回オール読物推理小説新人賞受賞を受賞している作品です。「池袋ウエストゲートパーク」「エキサイタブルボーイ」「オアシスの恋人」「サンシャイン通り内戦」の4編からなっています。
 とてもキレのいい文章。テンポ良く展開するストーリーは、ページをめくる手がもどかしいほど、引きつけられてしまいます。

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「結婚帝国 女の岐れ道」
上野 千鶴子、信田 さよ子 (著)
 題名からして、すごいインパクト。やはり結婚は、女の分かれ道なのか。男にとってはどうなんでしょう。あまり分かれ道だと思う人は少ないかも知れませんが、あとから考えてみたら、あれが分かれ道だったと思う人も多いかも。

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孤独か、それに等しいもの
大崎善雄:著
 大崎善生の名前は、まったく知りませんでした。図書館で、装丁の切り絵がきれいだったので、借りてみました。この「孤独か、それに等しいもの」の最初に収められている「八月の傾斜」は、「野性時代」創刊号で圧倒的な支持を集めた佳作なんだそうです。

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「東亰異聞」
小野不由美:著
 「十二国記」が大人気の小野不由美が書いた怪奇ミステリー。1994年に刊行されています。
 ビルから人を突き落とし全身火だるまで姿を消す「火炎魔神」。夜道で辻斬りの所業をはたらく赤姫姿の「闇御前」。人魂売りや、生首遣いなど魑魅魍魎が跋扈する夜の帝都東亰。
 一連の奇怪な事件を追っていた新聞記者平河は、鷹司家のお家騒動にたどり着きます。平河とその親友の万造は、被害者の中に元摂関家の鷹司家の関係者がいることに気付き、鷹司家の次男、常(ときわ)を訪ねます。

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「トリップ」
角田光代:著
 「対岸の彼女」で直木賞を受賞した、角田光代の作品だったので読んでみたのですが、なんだか気が滅入ってしまう本でした。
 ありふれた団地に住む人達の姿を描いた、短編で構成されています。その中のある短編の登場人物が、他の短編にも登場していて、同じ世界の中での出来事として綴られているのですが、登場人物同士は、何らかの関係を持つことはなく、あくまで登場人物自身から見た他人として描かれています。

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「野ブタ。をプロデュース」
白岩玄
 作者は1983年生まれなので、22歳。若いですね〜。私の歳の半分くらいですよ。それがこんな小説書いちゃうんですから。「その半分の年月なにしてたんだ、お前は」って言われてしまいそうです。
 主人公桐谷修二は高校2年生。そこに転校生がやってきます。それが小谷信太。通称野ブタです。信太は「野ブタ」と呼ばれるとおりのご面相で、デブで不細工で、近眼で、汗かきで、まったく取り得なく、前の学校もいじめられて転校してきたのでした。学校が変わったからといって、本人が変わるはずもなく、転校早々いじめられます。

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「十二月のひまわり
白川道
 「ハードボイルド小説」というものを始めて読みました。著者の紹介文に「ハードボイルドの新旗手として注目されている」とあるので、ハードボイルド小説なのでしょう。なんとなくハードボイルドといえば、探偵ものや、ミステリーや、銃で撃ち合ったり、人が死んだりする小説のことかと思っていました。
 五編の短編小説からなっていて、そういう雰囲気も持っていますが、いつも殺人事件が起こるわけではありません。
 文体が簡潔で、余計な修飾語が極力削り取られているので、スッキリした印象があります。

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「二人目の母親になっている日本の男たち」正高信男  この本の題名を見た時、ずっと私が思っていたことが、そのまま題名になっていたので、すぐに図書館で借りて読んでみました。「二人目の母親になっている日本の男たち」。いま、日本の家庭に、父親はいません。実際に父親はいても、その存在感はまったく薄く、父親としての役割を果たしているとは、お世辞にも言えません。
 で、父親の役割ってなんだ?。

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「しをんのしおり」
三浦しをん
「私が語りはじめた彼は」の三浦しをんが書いたエッセイ集。Boiled Egg O line に連載中のエッセイをまとめた、エッセイ集第3弾です。
 このエッセイ、ハッキリ言って、とてもおもしろいです。三浦しをんの妄想力たるや、とどまるところを知りません。私達の何気ない日常に起こるあらゆる些事に、その妄想をたくましくして、妄想は妄想を生み、原稿用紙がつきるまで突っ走って行っちゃいます。

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「乙女なげやり」
三浦しをん
 これは、愛と感動の日常エッセイである。というのは嘘である。という書き出しで始まる三浦しをんのエッセイ集です。著作権エージェントであるボイルドエッグズのウェブマガジンBoiled Eggs Onlineで連載中の「しをんのしおり」も面白かったけど、こちらの方もたいそう面白かったです。
 三浦しをん、1976年生まれだから、今年29歳になります。エッセイの中では、「もう若くない」風に書いていますが、どうしてどうして、まだ20代じゃないですか、若い若い。

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「夢のような幸福」
三浦しをん
 私の大好きな、三浦しをんのエッセイ集です。今回の物は、これまた私が大好きな吉野朔実のイラストが使ってあって、こりゃもう買うしかない!って感じです。でも、実際にはお金を出して買ったわけではなく、図書館で借りて読みました。お前の「大好き」ってーのは、その程度か。身銭を切って、自分だけの本を手元に置きたいとは思わないのか?、え?、どうなんだ。と問いつめられたら、答えに窮してしまいます。

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「ロマンス小説の七日間」
三浦しをん
 私が大好きな三浦しをんの、書き下ろし恋愛小説です。
 あかりは、海外ロマンス小説の翻訳をしている28歳の独身女性。ボーイフレンドの神名(かんな)と半同棲中です。突然会社を辞めてきた神名に振り回され、さらに共通の友達まさみから意味深な相談を持ちかけられ、心は千々に乱れる日々。

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「私が語りはじめた彼は」
三浦しをん
 この物語は、村川融をめぐる人達の物語です。それは離婚された妻であり、置いて行かれた息子、恋人を奪われた助手、再婚相手の娘であったりします。それぞれの思いが各章で語られ、村川融、本人が直接口を開くことはありません。

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「となり町戦争」三崎 亜記  三崎亜記(みさきあき)1970年福岡県生まれ。熊本大学文学部史学科卒業。福岡県在住。
 第17回小説すばる新人賞受賞作です。
 サラリーマンの北原修路は舞坂町に住む若者ですが、突如として町の広報で隣町と戦争が始まったことを知らされます。そして、町役場から「戦時特別偵察業務従事者」に任命され、戦争の実感がつかめないまま、舞坂町職員、総務課となり町戦争係の香西瑞希と一緒に隣町にアパートを借りて済むことになります。

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「辞めるな!キケン!!」
森永卓郎
 「年収300万円時代の到来」を盛んに主張している森永卓郎の本です。結構テレビにも出ていますね、この人。最近よく見かけます。1957年生まれだから48歳。経済企画庁総合計画局などを経て、UFJ総合研究所の経済・社会政策部部長兼主席研究員をしています。
 ベストセラーにもなっている「年収300万円時代の〜」「非婚のすすめ」などと基本的な主張に変わりはありませんが、ポップな装丁と読みやすい文章で、気軽に分かりやすく読める本です。

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「人のセックスを笑うな」
山崎ナオコーラ
 不思議な題名といい、人を喰ったようなペンネームといい、なんじゃこりゃって印象でしたが、本作で第41回文藝賞を受賞しています。
 1978年生まれなので、26歳。本の裏表紙についている写真では、著者はけっこう美人です。
 主人公の磯谷は、絵を勉強している専門学校生。そこで講師をしている40前の人妻ユリとつきあっています。
 ユリと出会って、つきあい始め、そして一方的に振られるまでを、磯谷の視点で語っています。一人称で語られているため、磯谷の告白というか、独り言のような印象を与えます。

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「さぶ」
山本周五郎
 図書館で山本周五郎の「さぶ」を借りて読みました。山本周五郎は1冊も読んだことがなかったのですが、有名な作家なので純文学の人と思いこんでいました。経歴を見ると直木賞の候補に何度も挙がっていたけど、受賞を固辞したとあるので、大衆作家だったのでしょう。だからといって作品の価値が変わることはありません。

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